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信じる者は… #校長室

 大学4年のある早朝、友人の部室に寄ってみると理学部の彼が長いすで寝ていました。私の通っていた大学は当時、宿泊禁止。夜は夜警さんが巡回します。彼は、その中で部室に忍び込み泊まったとのこと(時効ですから)。
 話を聞くと、卒業研究の理論値と実験データがあまりにもかけ離れて、研究そのものが飛ぶ(留年~)瀬戸際だったそうな。機材に悪態をついていたので機材の設定か機材の故障かで、深夜過ぎまでかかって、最後は神に祈るような気持ちでスイッチを入れたらしい。
 理論が間違ってたら面白いのにと言ったら、冗談でも言うな!と叱られました(ごめんごめん)。

 さて、彼の事件からもわかるように、教科書に書いてあるからそもそも正しいのかということは、しっかりと検証しなければわかりませんよね。

物理の授業
コンデンサーについての学びです
実際に回路を組んでの実験
これを、こう繋いで
回路を間違えれば計測値も違ってきます
電源オン
ストップウォッチのカウントと針の読み取り
どちらも真剣
繰り返し計測して、データを集めます
さて、理論どおり?それとも物理学の新発見?

 物理学の新発見とはいかなかったようですが、科学的検証という姿勢はこういう学びから育っていくのですね。

 ちなみにこちらは

私の車のバッテリーの上にある自作コンデンサー回路

 燃費がよくなるという触れ込みで、一時期流行ったコンデンサーチューンを、ネットに転がっていた回路図を頼りに自作しました。
 で、放課後、授業を担当していた物理教諭に見てもらったところ、
「いやあ……、だってねえ、コンデンサーですから」と言ったっきり、足早に立ち去っていきました。
 ですよねえ、数百円の投資で素人が自作できる回路、ほんとに効くならメーカー標準でついてますよね~orz。
 こちらは、科学的検証が伴わないプラシーボっていう結果。信じる者は救われるは物理にはないようです。